◇日常と◇ 1.31今日も闘莉王がTBSのスーパーサッカーに登場した。この2年間、ウラワの選手がテレビに登場する回数は飛躍的に増えたし、雑誌の特集になる事も多くなった。チームが力を付けてきているという事もあるし、補強によって人気・実力のある選手を獲得しているという面もある。メディアに取り上げられるという事は、それだけクラブの注目度が高いという事だから、それだけを見れば、喜ぶべき事だと思う。 メディアに取り上げられる選手達は、ある程度以上の人気があり、結果を出している選手たちだ。逆に言えば、メディアは成長過程にある選手を積極的に取り上げていく程優しくはないし、注目度が下がればそれこそあっという間にそっぽを向く。ドライな事、この上ない。 注目される様な選手達は、日々自分を向上させようと努力をして、沢山の経験を積んできているからこそ、それだけの力を持つ。だからといって、メディアにはそんな事は関係ない。その時点で、注目すべき存在か否か。彼らの判断基準はそれだけだ。今、インタビューしている選手が、試合に出るか出られるか解らない時期を通って来ている事があるかも知れないし、怪我をして苦しんでいる時期があったかも知れない。そういった事実は、メディアの側からすればどうでも良い事なのだ。 だからこそ、選手達に勘違いをして欲しくない。そしてそれ以上に、僕らが判断基準を誤ってはならないのだ。僕は啓太が丸坊主で伸二の後ろ姿を必死に追いかけていた時を知っているし、達也がドリブルを始めると全く周りを見ずに突進する姿が目にまだ焼き付いている。坪井が新人ながら開幕スタメンで張りつめていた頃をまだ簡単に思い出せるし、内舘がサイドバックの控えとして5年間地道に頑張っていたのも知っている。 選手がいくら有名になろうが、彼らがそこに至るまでの時間が一朝一夕に成し得たもので無い事を、サポーターが一番良く知っているのだ。それを忘れてはならないし、派手ではない日常の時間を選手達と共に歩み、その成長を見守って行く。そんな時間を、僕はずっと大切にして行きたい。 ◇録画◇ 1.30ウラワ“マニア”を自称する位だから、いつもそれなりにはスタジアムへ足を運んでいる。コアサポの方々とは違い、なかなか百パーセントの出席率とは言えないけれど、行けるアウェイにも顔を出しているし、まずまずの出席率だと思う。ただ、根本的にマニアックな性格を僕は持っているから、出来れば色々な角度から試合を見たいという欲求が常にある。スタジアムで見ているという事は、即ちテレビの中継が見られないという事を意味するので、結果ビデオに試合を録画しようとするのが素直な対応だろう。 しかし、去年僕はウラワの試合をビデオに収めた事が殆ど無い。何故ならば、ファーストステージでビデオの録画をセットした試合でことごとくウラワは負け、ジンクスという訳じゃないけれど、何となくビデオをセットする事に、悪い気がしてきたのだ。特に勝った試合の後などは、ビデオを見たいという欲望が渦巻くけれど、シーズン終了まで決して予約録画をする事はしなかった。 そして今日。入ったばかりのスカパーで、ナビスコ決勝の再放送があった。去年の11月以来初めて見る、テレビに映し出されたウラワのフットボールは、思っていた以上に楽しかった。その中でも、山瀬のセンスに改めて関心した。スタジアムに居るときは、基本的に飛び跳ねたり歌ったり、ヤジを飛ばしたりしている事が多いから、なかなか選手個々の細かいプレーまでは見る事が出来ない。全体的な動きは把握できても、一つ一つのトラップやボールの引き出し方など、テレビで確認出来る事も多いのだ。 山瀬のプレーは、それぞれが非常に質が高いし、尚かつアイデアに富む。解っていた積もりだったけれど、彼のプレーの引き出しは、僕の想像を遙かに超えるものかも知れない。彼自身まだまだコンディションは万全でないだろうから、フィジカルが更に再生した今年、ウラワの攻撃を引っ張って行くのは山瀬じゃないかと思う。中盤からの飛び出し、意表をつくパス、切れのあるシュート。何れをとっても、J屈指の攻撃的ミッドフィルダーだ。去年僕らをずっこけさせる事の多かった決定力がもう少し向上すれば、ウラワの中盤は盤石だ。 ◇僕も大学時代は遅刻マシーンだった◇ 1.29良いか悪いかと言えば、間違いなく悪い。だけど、そのあたりの人間性も含めて、僕は何故だかエメルソンを愛してしまう。今年のカーニバルは2月の21日〜24日の予定だから、リオデジャネイロ生まれのエメがチームに合流するのは、オーストラリアキャンプの終わり頃になったりする可能性も、否定は出来ない。 去年、あれだけサポーターの振る舞いに反省の色を隠さなかったエメルソンだけれど、それはやはりブラジル、否、リオの人だから、現地に帰れば忘れてしまうものなのかも知れない。いずれにしても、僕のような生粋の大和民族からは全く理解の範疇から外れた所にいる人だし、またそのプレーだって想像を遙かに超えている。だから仮にもしエメルソンが今年も大幅に合流が遅れ、チームに多少以上の迷惑を掛けても、僕は怒りの気持ちが余り沸いてこないのだ。 彼は、そういう文化の中で育ち、そういった教育を親から受けて育ってきたのだから。日本的な契約の概念を押しつけるのが間違っているのだし、今年はと、期待を掛ける事自体的はずれなのだと思う。エメルソンに限らず、こういった事例はもう死ぬほど見てきているし、去年だって契約自体を覆されたばかりではないか。 だからこそ、クラブには学んで欲しい。代理人を通して話をするのではなくて、自ら現地へ赴いて引きずってくるのか、それとも契約を毎年3月からにするのか、いくらでも方法はあるだろう。少なくともエメルソンが今後日本人的な感覚で言う“まとも”な人間になる可能性は余り高くないと思うし、僕はそれを求めたりしない。クラブがそれを嫌なら契約をしないか、自分たちで何とか解決するか。 勿論、2月1日からの契約なのは解っていて、これがビジネスとして成立している事も解っている。本来なら全く受け入れられない類の話なのは当然の事だ。去年だって合流が遅れて、しかもコンディションも酷くて立ち上がりのチームはもの凄く被害を被った。だけど。一緒にシーズンを戦う中で、あれだけピッチの上で気持ちの入ったプレーを見せ続けられると、どうしてもエメが可愛くて仕方なくなってしまうのだ。一昨年、腕を脱臼しながら最後までボールを追い続けた姿。去年、ボールが蹴れない程痛む右膝を抱えながら、ナビスコの決勝で見せたパフォーマンス。 僕は、チームの内情を知らないから、こんな事が言えるのかも知れない。ただ、シーズンに入ればまた今までと同じような熱いプレーを彼は見せるのだろうし、それを考えるとこんな遅刻くらいどうって事ないじゃんと思ってしまう。エメが遅れてチームに顔を出したら、頭をぱしっと叩いて「おめーざけんなよ。罰金払ってクラブハウスの掃除しろよ!」と笑って迎えたい。まあ、甘すぎるのは分かっているけれど。 明日の朝8時。スカパーに入っている人は、全員フジ739へ合わせよう!そこには素晴らしい世界が待っている。更に、16時からはJ−SPORTS2へ! ◇長谷部誠◇ 1.28今年は、長谷部にとってとても重要な年になると思う。個人的にとても好きな選手だし、その理由は数え切れない程ある。まず、ボールを持つときの姿勢が素晴らしい。広い視野が約束された背筋の張り方、常に相手ディフェンスとの間合いを考えたボールの運びに、センスを感じずにはいられない。また、ボールを蹴る動作が美しい事も挙げられる。インサイド・インステップ共に、まるで書籍に載るお手本の様なフォームでボールを蹴り、またそこから描かれるボールの軌道もまた、美しい。インサイドキックは、それ程振り幅が大きくないのにも関わらず、とてもスピードのあるボールを蹴る事が出来るし、それはまるで地面を滑るかの様だ。間違いなく、インサイドキックのショートパスなら、ウラワで一番綺麗なボールを蹴る事が出来るだろう。パスゲームに、これ程必要な技術はない。 フィジカルも、去年の1年間で見違える程進歩した。元々当たりに弱いとは思っていなかったけれど、去年ある程度試合に出られた事で、体の当て方やボールを奪う手法を進化させた。ポジショニングは日を追う毎に良くなって行き、もはや彼がボランチで出場しても不安感を抱く事は無くなった。攻撃時の積極性に関しては言わずもがな。 若さ故、メンタルのコントロールに欠けるのは否定できず、無駄なイエローを減らすのが目下の課題だろう。ただ、僕は長谷部にかなりのポテンシャルを感じている。彼のプレーを見ていると、非常に勝手な個人的妄想なのだけれど、どうしてもアスール・グラーナを身に纏った一人のピボーテを想像してしまう。ペップ・グアルディオラ。あれだけの選手と比較する事を馬鹿馬鹿しいと思う自分が居る反面、ひょっとして長谷部なら日本人として初めて、真のピボーテとして開花出来るのではないかとも考えている。 昨年まで、タイミングの問題もあってなかなか年代別の代表に招集される事の少なかった長谷部だけれど、今年はそれがプラスに働くかも知れない。五輪代表のボランチは既に枠から溢れる程に選手が呼ばれているし、長谷部は今年クラブでの活動に専念出来るだろう。間違いなく啓太は五輪代表に呼ばれ続けるだろうから、もしギドがトップ下を置くシステムを採用するならば、両方のポジションで試合に出続けるチャンスがある。彼が飛躍する為に、意味深い一年になると思う。 オフトが見せた、グラウンドを広く使ったポゼッションフットボールには、長谷部の様な才能が必要だった。だからオフトはまだ2年目の若手にあれだけのチャンスを与えたのだろうし、また長谷部もそれに良く応えた。ギドがどういったフットボールを目指すのかまだ解らないけれど、僕は長谷部をボランチとして育てて欲しいと思っている。そして、彼に背番号4を与えて欲しいとも。 ◇体調管理◇ 1.27何とも情けないことに、正月に引き続きこの二日間またもや熱を出して寝込んでいました。日頃の不摂生が祟っているのは間違いないのですが、二十代も最終盤に差し掛かり、今までの酷い日常生活だともはや体が持たなくなってきているのかも知れません。こうして考えると、フットボールの選手はシーズン中風邪をひくのもままならない訳で、当たり前の事ですが体調管理の難しさを考えさせられます。そんな中、今週のサカダイで林健太郎のコラムにちょっと気になる記述があったので、それを題材に。 彼はシーズンオフに、筋力維持の為にスノボーをやっているそうです。彼の年齢(林健太郎は72年生まれだから、今年32!)になると、オフからキャンプへの移り変わりが非常に厳しい様で、キャンプでフィジカルを上げていくのが毎年きつくなって来ているそうです。そこで、彼はオフにスノーボードを行う事で、フィジカルの落ちを狭めているそうな。曰く、スノボーはフットボール同様“ヒザ”が肝のスポーツだから、足腰を鍛えるには丁度良い。また、フットボールでは使わない筋肉もバランス良く鍛えられるから凄く良いんだよ。等と書いてありました。 まあ、何とも思わずふんふんと読んでいたのですが、読み終えると何だか釈然としません。何でだろうと考えていたら、思い出したのはこのコラム(一番下の方)でした。以前、編集について行って大将のインタビューに同行した事があったのですが、その時も著者の戸塚さんとの話で、スキーは好きなんだけれど現役時代は怪我が怖くて一回もやっていない、という話を聞いた事がありました。 だからと言って、林健太郎の事を卑下しようなんて気はありません。ただ、人によって考え方が違うのだなあと思いました。林はオフにフィジカルを落とさない様に考えてスノボーをやっているのだし、大将は元々怪我が多かった事が背景にあるのか、オフにスキーをやるなんていう発想は無かった様です。どちらが正しいとは言い切れません。大将の様に、いくらオフのケアを十分に行っても、シーズン中に不測の怪我が襲うことはままありますし。また、仮に林がオフのスノボーで怪我を負ったとしても、その責任は本人しか負う事が出来ないのですから。 まあ、彼らを見ていて、そこには当たり前の様にプロ選手としての体調管理が存在していて、怠惰なサラリーマンの僕としては、少しでも見習って日頃から万全な体調で毎日を過ごさなければならないなと、風邪をひきながら考えていた訳です。 ◇プレゼント◇ 1.24漸く、メアドプレゼントのページを作りました。メアドに関しては、サーバ容量の関係からもの凄く数が少なくなってしまいましたので、ご希望の方全てに行き渡る可能性が極めて低いです。抽選という事になりますが、ご了承頂けると有り難いです。で、それだけじゃ何だか寂しいので、その他にも少しだけ物を用意しました。詳しくはリンクからどうぞ。 ※お知らせ※ 昨夜のアンケート不調は回復しました。 ◇感覚◇ 1.23昨日、テレビに出演していたメジャーリーガー長谷川滋利の何気ない一言に、はっとさせられた。「よく、スライダーはバッターの手元で変化するような気持ちで投げろと言われたんですよ。まあ実際には気持ちで出来るもんじゃなくて、技術でやるんですけどね。」 当然の事を、さらっと言ってのけたからともすれば聞き流してしまう所だけれど、これって結構重要な意味を持っていると思う。 番組の中で、長谷川はカットボールやチェンジアップの投げ方を、握り方まで見せながら詳しく解説していた。更に、どんな考え方でバッターと対峙し、如何に嫌なピッチャーになるかという事を事も無げに話して見せた。恐らく、自分の技術に相当の自信があるのだろうし、テレビでちょっとくらい話した所で、自分に対するマイナスにはならないと考えているのだろう。兎に角その技術論は多岐にわたり、彼の持つ自信と、今まで培ってきた技術のバックボーンは相当大きなものだという事が感じられた。 僕は、子供の頃野球少年だったから、長谷川の話す一つ一つにすぐさま納得が出来る。こうやって投げれば少しだけシュート回転するから、などと聞けば、そうだなあと思える。野球の技術に対して、僕は勉強した事がある訳じゃないんだけれど、子供の頃身に付いた感覚と、毎日の様に放送されている野球を見ていた事が、こういった感覚を身につけさせたのだろう。だから、長谷川の話を聞いていて解らないと思った所は無いし、不思議に思った所も無い。全て、何となく納得できてしまうのだ。 多分、ブラジルに住む人なら、同じ事をフットボールに対して感じ取るだろう。例えばインフロントキック一つとっても、足のどこで蹴れば曲がりが大きくなるとか、そういった細かい話が出来るのだと思う。そして、その話を聞いている周囲の人も、当然の如く理解してしまうんだと思う。僕は日本人だし、世代的にも幼少時代にフットボールと触れ合う事が少なかったから、フットボールに対する技術的・戦術的な感覚は鈍い。野球に対する方が、余程鋭敏だ。日本人にはまだまだ僕の様な感覚を持つ人が圧倒的に多いと思う。 同じような番組でフットボールを取り上げている時、殆どの場合僕は納得というよりも驚嘆の声を上げている。凄いな、と単純に思っている事が凄く多い。僕の知識や感覚が磨かれていない何よりの証拠だし、僕とは違う感覚を持った世代が、日本のフットボールを変えていくのだと考えたりしている。 ◇積み重ね◇ 1.22しつこいけれど、僕は今年のウラワに対して、それ程楽観的な気持ちでいる訳ではない。勿論、オフの補強は順調に行われたと思っているし、戦力的な上積みはかなりのものだとも思う。それでも、やはり過度の期待は禁物だと考えてしまうのだ。 今期ほど、ウラワの周辺が期待に胸を膨らませているシーズンは無い。昨年初めてタイトルを獲得し、オフには効果的な補強を敢行した。新しいクラブハウスも完成を見て、代表はビッグクラブという単語を惜しげもなく使う。そして、監督には僕らにとっての神様が就任した。代表選手を多数抱えてシーズンに臨むのは、実は僕らにとって初めての経験であるし、何とも言えない高揚感に襲われ、ちょっとでも気を抜くとすぐに“優勝”の二文字が目の前をちらつく。雑誌やテレビを見ても、今までとは比較にならない位ウラワの選手達は目立っているし、取り扱われる回数もとても増えた。今まで応援してきたサポにとって、こんな嬉しい時間はない。 新しい監督を迎えるのは、フットボールについて回る事だ。それは、色々な方向からチームへ刺激を与える。新しい監督が来れば、今までポジションが無かった選手はそれを勝ち取る事を目指すし、逆にレギュラーの位置にいた選手は、それを守ろうと必死になる。競争原理が働き、チームはより前向きなベクトルで進もうとするだろう。ただ、監督は人間だから、それ以前の監督と全く同じ哲学を持っているとは限らないし、その可能性はとても低い。だから、チームとして動き始めても選手が入れ替わったり、新たなスタイルを学んだりする事に、やはり時間が掛かる。どうしても上手くかみ合わない時間は、少なからずある筈だ。オフトとの1年目、誰が去年のナビスコ決勝で見せたウラワのパフォーマンスを想像しただろうか。 やはり時間がちょっと足りない気がする。チームの陣容が少なからず変化を見せたのに対して、ウラワに与えられた時間は余りにも少ない。そして、代表選手がチームを離れる時間が、その時間の不足に拍車を掛ける。チームのセンターラインの殆どが、キャンプに参加できないのだ。これを不安に思うのも、不思議ではないだろう。 戦力は万全に近い。噛み合ってくれさえすれば、Jでも屈指のチームになるのは間違いないと思う。だからこそ、過度の期待を持ち、開幕からチームに強いプレッシャーを与えることが、マイナスに作用しない事を願う。フットボールは、選手を集めただけでは強くならないし、新しい監督が来たからといって、急速に進歩する事もない。全ては積み重ねの連続なのだ。僕はこれからのウラワに期待を持ちながら、少なくともファーストステージは、精神的にヌルいサポーターでいようと考えている。今年はウラワに大きな変化が訪れる年になると思うから、それに耐えうる精神状態を保つためにも、なるべく冷静でいなさいと、自分に言い聞かせて。 ◇憂鬱な水曜日◇ 1.21何だか昨日、今日と右手の筋が痛くて、仕事中もボールペンで字を書くのが辛い。何でだろうと考えた結果、この前作った画像のせいだと解った。流行に乗ってスタジアムを改造するコラージュを一生懸命作ったのは良いんだけれど、何せ慣れない作業だから何時間も画面を見つめながらマウスを動かしていたら、腱鞘炎気味になりました。ああ、馬鹿馬鹿しい。 それはそうと、遂にスカパーが我が家に導入され、早速眠れない日々を送っています。不器用だから、アンテナの設置に四苦八苦したのは内緒ですけれど、その甲斐あって素晴らしい時間を得られています。今日の朝なんて、出勤前の慌ただしい時間にも関わらず、ちょっとだけと思いスカパーをつけたら、何と駒場で行われたナビスコの準決勝清水戦をやっているじゃないですか。思わず見入ってしまい、出勤時間に15分ほど遅れて家を出る事になってしまいました。通常これを遅刻といいます。多分これからも少しの間は、こんな間抜けな日々が続くのでしょう。 あと、一つ宣伝を。明後日の23日に、僕の勤める会社から、フットボール関係の書籍が出ます。その名も「レアル・マドリー〜ディスティファノからベッカムまで」というもので、著者は「バルサとレアル」を書いたフィル・ボールです。一応今読んでいる最中なのですが、バルサとレアルを読んで面白いと思った方なら、間違いなく楽しめる内容になっています。是非。 ◇面白く考える◇ 1.20ガイスカ・メンディエタが、バレンシアでの躍進を経てヨーロッパ中のクラブから目を付けられたのは、果たして間違いだったのだろうか。チャンピオンズリーグの決勝まで進み、その豊かな才能を魅せた右サイドアタッカーを見て、少なくとも当時、誰も彼のその後の苦しみを予想する事は難しかっただろう。とんでもない移籍金と引き替えにイタリアへと戦いの場所を移したメンディエタは、失意のシーズンを送った後に、バルセロナへとレンタルされる。住み慣れたスペインの土地は、彼の復活に大きな意味を持つかと思われたけれど、ファンハールの取る奇怪な戦術に、メンディエタが役割を全うする姿を見る事はついぞ出来なかった。そして今シーズン、プレミアへと勝負に出た。こんな迷走を、誰が予見できたと言うのだ。 彼が、エクトル・クーペル率いるバレンシアで見せたパフォーマンスは、間違いなく突出したものだったし、それはその他の選手たちも同様だ。クラウディオ“ピオホ”ロペスだって、オランダ人センターバックをきりきり舞いさせ、カタルーニャの誇りにハットトリックを食らわせた当時のパフォーマンスを、ラツィオで発揮できているとは言い難い。そして、同じくイタリアで指揮を執ったクーペルでさえ、心から笑える日が来る事は無かった。 現在のバレンシアは、3年前のチームからメンディエタ、クラウディオ“ピオホ”ロペス、キリ・ゴンザレスという、当時の躍進を支えたと思われたアタッカーと、偉大な指揮官を失っている。しかし、チームはその骨格を大きく変える事はなく、逆にリバープレートの至宝を中心に更に強固なチームとなり、現在銀河選抜を差し置いてリーガの首位をひた走る。メンディエタとピオホがチームを離れる時、誰もがバレンシアのチーム力低下を危惧しただろう。それが現実となる事は無かったけれど。 メンディエタがラツィオで結果を残せなかったからといって、それが単純に彼の力量を否定する事にはならない。フットボールは11人集まって始めて形になるスポーツであり、“あの時”のバレンシアは、それが見事に形になっていたのだ。やるべき仕事が決まっていて、それを百パーセント形にすれば結果につながると選手が信じてプレーしている時、チームはとてつもない強さを生み出す。メンディエタが世界最高のサイドアタッカーだったのは、あのバレンシアに居てこそだったのだ。今のバレンシアでは無く、ラツィオでも無く。 個人の力が、11人の協力を上回る事もある。そして、個々を見れば少しずつ何かが足りないと思わせる選手達でも、そのハーモニーがスーパーな選手達が集うクラブを上回る事もある。だから、フットボールは面白い。 ◇矛盾する気持ち◇ 1.19J2から復帰した2001年のシーズン、ウラワから日本代表に選出された選手は、途中フェイエノールトへ移籍した小野伸二を含め、合計3人だった。それも常時出場するのは小野だけであったし、他に呼ばれた池田学と永井雄一郎は殆ど出場機会を得る事はなかった。しかし、オフトが就任した翌2002年のシーズン後半、山田暢久と坪井慶介が代表に呼ばれる様になり、そして迎えた2003シーズン、山田と坪井は代表でレギュラーを掴み、その他に永井と都築龍太が代表に呼ばれた。アテネ五輪を目指す世代別代表チームでは、鈴木啓太がキャプテンマークを巻く事が多くなり、クラブでブレイクした田中達也はスーパーサブとして貴重な存在として君臨し、怪我が癒えた山瀬功治も元通り招集を受ける様になった。 更に年が明けて2004年、ウラワは新たに沢山の選手を獲得し、その中には現フル代表の左サイドバックと、現五輪代表に選出される可能性が非常に高い、スイーパーの選手が含まれていた。 4年前、一人の天才プレーヤーを抱えながらセカンドディビジョンを這いずり回ったクラブは、世代別も含めれば8人の代表選手を抱えるクラブへと大きな変貌を遂げた。もはや当時の面影は微塵も感じさせない、強豪への階段を上るクラブへと。 今年、僕らは大きな矛盾を抱えながら一年を過ごす事だろう。J発足当時の川崎や清水、その後の磐田や鹿島を見ても明らかな様に、その時に強豪の呼び名を授かるクラブチームには間違いなく多数の日本代表選手が在籍する。そして、彼のクラブ達は皆、クラブと代表という大きなジレンマを抱えながら日々を過ごしてきたのだ。特に今年は、ワールドカップ予選とアジア大会、そして五輪の予選・本大会を日程に含める、非常にタイトなスケジュールの年だ。選手だけでなく、新たな監督を迎え入れたクラブにとって、これは想像する程容易く受け入れられる種類のものではない。 しかしながら、代表チームで選手が経験するものは、クラブで出来るそれとはやはり別物であろうし、昨年までとは違い親善試合の類は少なく、本気モードの試合が続くのだ。こうした経験を得た選手達が、クラブへ還元するものの大きさを考えると、やっぱり唸ってしまう。本来ならば、2月のキャンプから全員が揃って新しい戦術を習得し、昨年始めて味わった勝者の喜びをより多く味わいたいという気持ちが強い。どうせなら、完全優勝でリーグを制覇したい。それを望んでも誰も笑わないだろう。その位、戦力は充実してきている。 ただ、それを望むのは日程から予想するに少し難しいだろうし、監督の力量も未知数だ。僕は勿論代表よりもウラワの事を真っ先に考える人間だけれど、今年は少し見方を変えようかとも思っている。ウラワの中心選手たちが、普段と違う色のユニフォームを身に纏い、普段と違う経験を得る。この積み重ねは、間違いなく必ず将来のウラワにとって非常に大きな財産となり、ウラワが真の強豪へと突き進む上で重要な役割を担う。代表に選手を取られ、リーグ戦ではやりくりに苦労するだろうし、厳しい戦いを余儀なくされ、僕は無茶な日程に憤りを感じ、JFAにも文句たらたらになるだろう。それでも僕はウラワから代表に選ばれる選手達を誇りに思い、代表で活躍する選手達に声援を送る。そんな気持ちが、一年間続くんじゃないかと、考えている。 ◇簡単なプレー◇ 1.18派手なセービングを見せるゴールキーパーに対して、観客はとかく良いキーパーだという認識をしがちだ。ただ、それは正しくもあり、間違ってもいると思う。派手なセービングをするという事は、身体能力が高く、瞬間的な判断能力が高いからこそだと言えるけれど、一方ではポジショニングが少し悪かったり、ディフェンスとの連携が悪いのかも知れない。 良いゴールキーパーはシュートを正面で受けると、一般に良く言われている。更に言えば、良いコーチングをしながらディフェンスと良好な関係を常に保ち、シュートを打たせない様なプレーが、ゴールキーパーとして最も優れているそれなのではないかと最近思うのだ。チームが優勢に試合を進めている時も集中を切らさず、攻め込まれれば味方を自分の思うがままに動かしシュートコースを切り、放たれたシュートにも万全の位置取りで、何事も無かったかの様に正面であっさりとボールを受け止める。恐らく、傍目には全く目立たないプレーの積み重ねだろうけれど、僕はそれがとても重要なのだと感じている。 これはキーパーに限った事じゃなくて、フィールドの全選手に言える事だと思う。例えばディフェンスならば、激しい接触プレーをしなくても、相手フォワードに仕事をさせなければ多分それが一番正しい仕事なのだと思うし、フォワードだって華麗なドリブルで相手を切り刻まなくても、常に相手ディフェンスの裏を取って簡単にゴールを決めた方が理に叶っている。 点取り屋は嗅覚が大事で、それは生まれ持ったものだという認識が根付いている日本だけれど、その考え方を変えない限り日本のフォワードが進化する事は無いだろう。点を取れるポジショニングや、シュートを狙える位置に入ったりするのは、これも反復練習による賜物なのでは無いだろうか。 スタジアムで、テレビで。フットボールを見る中で何気なく見えるプレー、いとも簡単にこなしている様に見えるプレーこそ、一番こなすのが難しく、重要なプレーだと思う。フットボールはシンプルだ。選手には、ポジション毎に求められる、簡単なようで重要なプレーの一つ一つを、冷静に何度も繰り返す事が求められると思う。それが出来た上で始めて、自分なりのカラーを出していけるのだ。そんな事を、最近の2年間で学んだ。 ◇我ながら、暇だなぁと思う一日でした◇ 1.17SOCCER UNDERGROUND BLOG さんに、こんな写真がアップされていたから単純な僕は思いっきり触発されて、こんな画像を作ってしまいました。(クリックで大きな画像が見られます) 欧州仕様のナビスコカップって言葉に、何だか甘美な響きを感じます。去年も一昨年も、国立は日本ではあり得ない程の環境だったとは思いますが、専用スタジアムならではの雰囲気ってやっぱりありますからね。サイスタでこういう決勝とか、リーグの優勝を掛けた試合が出来る日が来るのが楽しみです。駒場での盛り上がりとは、また違った感じになると思いますし。 あと、左でアンケートを採っていたメアド募集の件ですが、アンケートをおいていたサーバが不調だったので外しました。一応結果を見てみると、いらないという人は殆どいらっしゃらなかった様なので、プレゼントは決行します。ただ、準備にそれなりの時間が掛かるので、もう少しお待ち下さい。それ程サーバ容量に余裕がある訳でも無いので、恐らく抽選という形になります。まあ、今月中くらいには何とかしようと考えていますので、暫し待たれい。 ◇平成15年11月15日◇ 1.16昨年の11月中旬、僕は川崎駅から東海道線の各駅停車に乗り込み、西へと向かった。想像よりも遙かに空いた車中、自分と同じ赤い色のものを身につけた人を見つける度に少し嬉しくなり、声を掛けようかと何度も思ったけれど、少し照れもありそれを実行に移す事は無かった。 電車はずっと太平洋を見渡す海沿いを走り、車窓から海が途切れるとすぐに熱海へと到着した。そこまで十数両の長い編成で走ってきた東海道線の電車は、熱海から一気に4両編成へと短くなり、先の道程を思わせる。しかし車内はその編成の短さをあざ笑うかのように活気に満ち、それまでばらけていたのか、赤い色を身につけた集団が急に増えた。熱海から数十分、電車が三島へと着くと車内の赤い割合はほぼ八割にもなっていった。 席に着いたままの姿勢でいながら、僕は周りを同じベクトルを向いた人達に囲まれ、気持ちが徐々に昂揚していった。初めてのカップタイトルを取り、前節ミドリムシを撃破して首位を走る我がクラブが、アウェーで非常に重要な戦いに臨もうとしている。そして、それを応援すべく、こんなに沢山の人々が遠路はるばる駆けつけてきているのだ。自分だってその一員なのだけれど、やはり味方は多い方が有り難いし、うちに秘めたる熱いものがそこかしこから感じ取る事が出来、臨戦態勢は十分と言えるほどになっていった。 清水に着いた時、3時間近く電車の椅子に腰掛けていたからか、僕は少なからぬ疲労感に苛まれていた。赤い軍団は皆スタジアムへと向かう専用バス乗り場へと向かっていったが、僕とその連れはバスで移動するのが少々面倒臭くなり、迷うことなくタクシー乗り場へと向かった。確かに地元のタクシーに赤いものが目立つ服装で乗る事は躊躇われたけれど、時間にそれ程余裕があった訳では無かったから、僕らはいそいそと小型のタクシーに乗り込んだ。 まあ、ご当地清水の地元運転手だから、赤い格好を見て皮肉の一つでも言われるだろうと半ば覚悟の上の乗車だった訳だけれど、僕は乗り込んだ刹那、運転手から発せられた予想外の言葉に驚き、拍子抜けしてしまった。 「今日は凄いねえ、赤い人達だらけだよ。みんなウラワから来てるんでしょう。本当お疲れ様です。今日はもう負けだね。」 確かに客商売である以上、お客の感情を逆撫でする様な言葉を吐く事は無いのだろう。ここは日本だし。ただ、ここまで謙遜というかへりくだった発言を聞くことになろうとは露程も考えなかったし、そこまで育んできた闘う気持ちが即座に萎えるのが解った。よくよく話してみればこの運転手氏も清水に生まれ育った歴とした清水を応援する人であり、この日だって清水に勝って欲しいと思っていたに違いない。だけれど、こんな発言が出てしまう所に、文化の違いを感じる。スタジアムに着くとその思いは一層顕著になり、何故だか僕たちを歓迎ムードの日本平は、どんどん僕らの戦闘意欲を削ぎ取っていった。これが彼らの戦術なのか。今となっても解らない。試合も、予想外の事態が多々現れて、ウラワは痛すぎる敗北を喫した。 僕はウラワで他チームのサポとしてタクシーに乗ったことがないから、ウラワのタクシーが他サポに対してどういった態度を取るかは知らない。そして、駒場で相手チームを歓迎しようとする態度を取った事もない。日本平の歓迎ぶりは、今も昔も変わらず、多分これからも変わらないだろう。ウラワが日本平でなかなか勝てないのは、勿論チームとしての相性もあるだろうけれど、あの何となくまったりとしたムードが、いつものサポートを阻害しているのも一つの理由なのでは無かろうか。今年こそ、日本平で相手を圧倒するサポートをしたい。 ◇お知らせ◇ 1.15前に少し書きましたが、grandeurawa.comというドメインを取ったので、メルアドプレゼントの企画をやりたいと思います。ただ、欲しい人がいなければ話にならないので、アンケートを取ってその結果次第でやろうかなと考えてます。左側のアンケートに是非ご協力下さいませ。因みに、お好きなID@grandeurawa.comというアドレスになります。果たして欲しい人がいるのだろうか… あと、デザインを少し変えました。ダイアリーは更新が出来ないので廃止しまして、壁紙とリンクはトップページに移しました。ページの下の方がだいぶ五月蠅くなりましたし、もしかすると表示に時間が掛かるかも知れません。そんな時にはご連絡を。 ◇スペインリーグとJリーグ◇ 1.13今、バルサとレアルという本を読んでいる。まだ読了した訳では無いのだけれど、半分程度読み進めた時点で、既にスペインの持つ圧倒的な歴史に、何となく敗北感を抱いている。彼らが積み重ねてきた歴史は既に百年を超えて、フットボールと人々の生活は一体化している。勿論、フットボールに興味のない人だっているだろうし、随分政治と近い存在のフットボールを疎ましく思っている人だっているのだろうけど、やっぱりフットボールが文化の重要な一部として認識され、かつ日常の中に当然の如く馴染んでしまっている彼の国を、とても羨ましく感じる。 フランコ政権下、レアルは擁護され、カタルーニャやバスクは疎外された。だから、バスクの人々は自分たちが戦前とても強いクラブだった事を強硬に主張するのだし、カタルーニャのバルセロニスタはクライフのドリームチームを今でも恍惚の表情で振り返るのだろう。だけど、その詳細はある意味どうでも良くて、彼らがそういった歴史を積み重ねて来た事に意味があるのだと思う。スペインで初めてのクラブが誕生して、既に百年以上の時間が流れている。他の欧州各国でも、似たような歴史を持つ国々がある。母国イングランドは、勿論それ以上の歴史を持っているのだ。 Jリーグは開幕してからやっと11年。漸く当初の理念が現実的になってきたクラブもあるし、経営が立ち行かなくなって困っているクラブもある。地域密着というJが掲げたいわば妄言とも言える理想を、忠実に実行出来ている地域もあるし、それが全く出来ずに親会社の経済力で何とか持ちこたえているクラブもある。 それでも、やはり続けている事に意味があるんじゃないだろうか。幸いにもウラワは、開幕当時から常にJをリードするサポートをし続ける事が出来ている。地域としても、ウラワを中心に上手く事が運んでいる方だろう。自治体との関係も悪くないまま今まで来ているし、ウラワは幸せだと言っても、間違いは無いと思う。獲得したタイトルは少なすぎるけれど。 ここに至るまでには、実に様々な人達の努力があった。地域でクラブを運営するという、日本には全く無かった文化を作るために、フットボールを愛する人達が、ウラワを愛する人達が、まさに自分の利益を顧みず努力してきた結果が、今のウラワを形作っている。今はまだ11年だし、欧州の歴史あるクラブにかなう訳が無い。 それでも僕は、今地球上に数あるフットボールクラブの中で、間違いなくウラワが最も愛するクラブだと断言出来る。フットボールの世界地図で見れば、ウラワはまだまだ赤ん坊であるし、ほんの小さなかけらに過ぎないかも知れない。でも見ていろよ。十年後、二十年後。ウラワが世界に輝く大きなクラブへと変貌するまで、僕はウラワを愛し続ける。 今、僕らはウラワというクラブを通して、フットボールの歴史を作っているのだ。ウラワがどんな風に成長していくのか、ずっと見守る事が出来るのだ。多分、本当の幸せは、こういう事なのだろうと最近思う。敗北感を抱く必要など無かったのだ。 ◇引退試合◇ 1.12今日は、久しぶりに実家へ帰って正月に出来なかった年賀の挨拶。で、それもそこそこに高校選手権決勝を皆で観戦。平山の個人技以上に、国見の余りにも徹底された戦術に脱帽。とにかく前へ前へとロングボールを送り続ける。ディフェンスラインの選手なんて、グラウンダーのパスを蹴る事が無いのではなかろうかと思わせるほど、彼らの動きは決まり切ったものだった。そして、そのボールを平山が受け、兵頭が拾い、攻撃を続ける。如何にシンプルな戦術であろうとも、それにマッチした選手と、その戦術の徹底度があそこまで上がれば、高校選手権ではナンバーワンになってしまうんだと正直驚いた。平山の力量は、それでも図抜けていたけれど。 そして、決勝が終われば今度はスカパーで井原の引退試合を再放送で見る。まだこの試合は未見だったから、楽しみにしていた。前半は井原が代表選手チームでプレーし、J選抜には我らが山田の姿が。いつも以上にやる気の感じられないプレーを見せる山田は、殆ど見せ場を作る事無く前半で姿を消す。後半に入ると、岡野と大将、そして坪井が入ってきて、にわかにウラワサポが活気づく。大将の惜しいシュートの後はゲットゴールが響き渡り、“引退試合キラー”岡野の見事すぎるボレーの後は、岡野コールで国立は沸き立つ。 一方のサイドではマリノスサポが井原コールをひっきりなしに続けていたけれど、こんな引退試合もまた面白いかなと思い始めた。ウラワに一度でも籍を置いた選手ならば、こういった場面で声援を送るのはウラワサポとしては当然の事であり、それが僕らの文化だ。井原にとっては晩節で2年を過ごしたクラブとの認識でしかないかも知れない。彼にとってはマリノスの方が、余程愛着のあるクラブなのかも知れない。勿論、マリノスサポだってそう思っているだろう。それでも。ウラワから見れば、キャリアの最後を飾ってくれた貴重な選手だし、日本のビッグネームとして福田と共にベテランの貴重な経験を僕らに与えてくれた、愛すべき選手だ。 最後に掲げられたビッグユニと威風堂々は、ウラワサポからのメッセージだ。この時、一部情報ではマリサポと小競り合いがあったというけれど、あれだけの送り出しを出来るのはウラワだけであり、正直僕は見ていてかなり感動した。文句があるなら、あれだけの事をやって見ろと。僕は、ウラワサポである事を誇りに思うし、井原の最後をああいった形で送り出せた事を、そして井原も少なからず受け入れてくれた事を、誇りに思う。 すいません、昨日の文章に謝りがありました。バルセロナにアヤックス卒業生が6人いると書きましたが、フィリップ・コクーはPSVの出身でした。ここに訂正させて頂きます。 ◇諸々◇ 1.11今、ミランとレッジーナの放送を見ながらこれを書いているんですけど、やっぱりカカって凄いですね。あれだけの体躯ながらホントに柔らかい関節をしているし、何よりオフェンシブハーフとして僕が一番重要だと思っている、バイタルエリアからペナルティエリアにかけての姿勢がとても良いです。一番始めにシュートを考えているし、そのシュートも非常に正確です。あのパフォーマンスが常時出せるならば、そりゃルイコスタもベンチへ追いやられますよ。昨日、スーパーサッカーで山瀬の話を聞いていると、昨年は自分のパフォーマンスを取り戻せきれていなかった様です。という事は、今年の山瀬にはより期待が持てるのかな。如何せん札幌時代のプレーを殆ど見たことがないもので。昨年でも、良い時はかなり高いパフォーマンスを発揮していましたから、今年は得点に絡む場面をもっと増やして欲しいですね。 個人的な話になりますが、今のマンションへ引っ越してきて1年、スカパーに加入していなかったので殆ど海外のフットボールを見る事が出来ていませんでした。が、今日の様に地上波でも見られる日に見てしまうと、やっぱりスカパーへの思いは募ります。でまあ、前から宣伝しているもう一つのサイト「road to grandeurawa」の中に海外板も作ったので、それも踏まえてスカパーに加入申し込みをしてしまいました。ですから、今後ネタのない週の半ばなどは海外ネタが少しずつ混入してくるかも知れませんが、何卒ご容赦の程を。 多分、今週半ばくらいにはアンテナとチューナーが届いてスカパーの恩恵にあずかれる様になるのですが、ウラワ以外で僕のフェイバリットである、ミネキ氏には散々馬鹿にされているクラブチーム「セグンダ・アヤックス・カタルーニャ支部」の試合は残念ながら見る事が出来ません。何で今年に限ってWOWOWに負けてしまうのか。これからは見続けますから、来期はお願いしますよ、スカパー様。まあ、今年の成績では見るべきでないという事なのかも知れませんが、そんな所にこんなニュースが。これでよりアヤックス色は強くなります。監督も含めて、やはりこのクラブはとことんアヤックスづいているのでしょうか。オーフェルマルス、フィリップ・コクー、レイジハー、クライファート、そしてダービッツ。監督のライカールトを入れると、何と6人ものアヤックス卒業生が所属している事になります。何とか、ダービッツの加入がクラブを良い方向へ導いてくれるとありがたいのですが。 今、「road to grandeurawa」にも少しずつ書き込みして下さる人が現れはじめて、今季のウラワについてどんなフットボールを見せてくれるのか面白い話が出つつあります。手前味噌にはなりますが、結構有意義な議論が出来ていると思いますので、皆様お気軽にお越し下さい。で、お気軽に何でも書いて行って下さいな。今はチームも始動していませんし、今年の予想をするには一番面白い時期ですしね。 ◇初詣◇ 1.10今年の正月は風邪をこじらせてしまい、初詣に行けなかったので今日川崎大師まで足を運んだ。仕事が始まってもう1週間が経ったから、自分の中では既にそろそろモードが切り替わっていたのだけれど、京浜急行を川崎大師前で降りると、そこはまだまだお屠蘇気分が抜けない不思議な空間だった。表参道は人々で賑わい、道の両側には露天がこれでもかと軒を連ねる。家族連れがとても多いその場所は、何となく歩く人達の顔が柔らかで、正月気分を全く味わえなかった僕にとって、もう普段通りの気分に戻っていた自分にとって、味わえなかったそれを取り戻せたとても良い時間だった。 本堂に着くなり、賽銭を投げ入れ家族の健康を願い、そして例年通り今季のウラワを願った。今年はいつもより少し遅くなってしまったけれど、こうして毎年続く行事を子供の頃は馬鹿にしていたものだった。だけど、やっぱりこうして年を重ねて、少しずつこうした事を継続する大切さが解ってきた気がする。日々の生活を大事にする事が、こういった決まり事を大切にする事が、最終的にはとても大事になってくるんだと、最近考えてる。 そして、我がウラワに基礎的な練習を反復させ、継続性の大事さを教えてくれた人物が、明日帰国する。今日のスーパーサッカーでは、ウラワを背負って立つ若手3人が新年会と称して出演していた。ここ最近、ウラワの選手がメディアに取り上げられる事も多くなり、サポとしては嬉しい限りだ。若手が順調に成長し、強いチームへ一歩一歩着実に歩みを進めている今のウラワがあるのも、僕はオフトのお陰だと思っているし、それは今後も変わらない。ずっとフットボールが好きだったけれど、ずっとウラワが好きだったけれど、この2年ほどフットボールの奥深さを教えられた時期は無い。 もう退任した指揮官だから、多くを語ろうとは思わない。ただ、今年僕が初詣で願った事は、自分と家族の健康、ウラワの必勝、そしてオフトの幸運だった事を記しておく。 ◇土橋正樹◇ 1.9実を言うと、僕は2000年のシーズン、つまりウラワがJ2で苦闘したシーズンは1試合も生で観戦していない。プライベートが無茶苦茶にどん底だったというのが大きな理由なんだけれど、それでもウラワサポーターの端くれとして、未だにその時期の事を思うと何となく罪悪感に苛まれる。セカンドディビジョンに落ちてしまった時、必要なのはサポーターの力なのに。僕は全く助力する事が出来なかった。 当時僕は、大学を修了したあと所謂プータローになり、バイトの時間以外は殆ど家でぐうたら過ごしていた。余り金銭的にも余裕が無く、友人と遊びに行く事も希だった。更に体調を崩していた時間が多くあり、引きこもりと言っても満更嘘にならないくらい、酷い生活を送っていた。人生最悪の時期と言っても良い。そんな時期にウラワがセカンドディビジョンに居たのは、偶然とは思えない出来事だった。何だよ、心の拠り所までこんな状況なのかよ。それが、当時の偽らざる思いだった。 だから、その年のシーズンは余り試合内容を覚えていない。テレビも見ずに、結果だけを知る事も多かった。酷い生活を送っているのは不甲斐ない自分のせいだと解っていながら、何か違う理由を見つけようと必死になっていたし、とても甘えた精神状態だったと思う。そんな状況だったから、僕にはJ2で苦戦するウラワを見たくないという気持ちが凄くあって、シーズンが深まるにつれウラワの情報から離れていった。 そして迎えたシーズン最終戦。ウラワが勝たなくてはならない事は何となく知っていたけれど、それ以上の情報は持っていなかった。大分との差も、テレビの解説で始めて知った程だ。その程度の状態にもかかわらず、何故だか最終戦が始まる時、僕はテレビの前に陣取っていた。 試合が始まってからもぼんやりとした感覚は変わらなかった。そして後半、鳥栖のPKが外れた時、僕の中で何かが変化した。退場していく室井を見ながら、諦める事の無意味さを感じ始めていた。10人になってしまったけれど、ここまで諦めずに闘ってきた選手達ならば、絶対に勝利を掴むことが出来ると、なぜだか解らないけれど殆ど確信に満ちた感覚を得た。 土橋があそこまで見事なボレーをたたき込むとは思っていなかった。でも延長に入る直前、岡野が無茶苦茶にピッチを走り回っているのを見た時、スタジアムの雰囲気が見事に変わっていくのをテレビの前で感じていた。行ける、これなら。土橋がゴールを決め、ウラワはJ1昇格を決めた。テレビの前で一人大騒ぎする自分の中で、どんどんと盛り上がってくる気持ちに気づく。もっと前向きに生きよう。 その年の終わり、今働いている会社に何とか滑り込む事が出来、ウラワがトップリーグへの階段を上るのと時を同じくして、僕は人生最悪の時期から脱していった。それだけが理由ではないし、そんな人生もどうかと思う。でも、やっぱり僕にとって土橋のゴールはある意味人生を左右する程の大きなものであったし、今でもテレビを通じてだけれど、一番心に残っているゴールだ。そんな土橋が引退する。時の流れだし、プロだから仕方のない事だと思う。 だから一言。「ありがとう正樹」 ◇今年のJリーグ◇ 1.8大トヨタ様がかなり本腰を入れてきた。毎度の事という感じもあるけれど、今年は近年に無い程、非常に積極的な補強を見せている。経常利益が1兆円を超える会社だから、この程度の補強など痛くも痒くも無いだろう。ウラワが金満などと揶揄されるのが可笑しくなってくる。昨年の三菱は赤字企業ですからね。まあ、選手の質だけでフットボールの内容が決まる訳で無し、大補強を敢行したからといって名古屋が必ず勝つかどうかは解らないにしても、少なくとも勝つ可能性は上がるし、ネルシーニョの選択肢はより増える。例年優勝候補に挙げられながらもなかなか結果を出す事の出来ない名古屋グランパスは、今年違うチームへと変貌する可能性を秘めていると思う。 鹿島も昨年無冠に終わり、更に秋田・相馬を解雇して物議を醸した。常勝と言われるクラブにとって今年????????はとても気合いが入る年になるだろうし、実際補強にもそれは現れている。即戦力と言われる岩政や、帯広北の田中。そして今、ガンバを出る事が決定的な新井場との契約がほぼ合意に達したという話だ。元々、勝利に対するモチベーションが非常に高いクラブだから、補強云々よりも昨年無冠に終わった事が、彼らが今年非常に厄介な相手になる大きな理由となる。 2強の磐田は、最後に天皇杯を獲った。そして、あの藤田が帰ってくる。懸案になっていた監督も、結局桑原氏が戻ってくる事になり、それなりに形は出来つつあると思う。新戦力に関してはカレンロバートしか目立った動きは無いけれど、それでも藤田の復帰が一番の補強になる事くらい、多分彼らが一番良く解っているだろう。磐田も鹿島と同様、昨年Jを獲れなかった事が今年のシーズンに対する高いモチベーションとなってくるだろうし、もしかするとキャリアの最後を迎えるかも知れないゴンを中心に、やはり手強い相手だという事に何ら変わりない。 昨年の完全覇者横浜マリノスは、マルキーニョスの穴をどう埋めるかが気になる所だ。坂田は海外志向を公言して憚らず、これからの補強によって戦力的にかなり変わってくるだろう。ただ岡田監督は非常なリアリストだから、どの様な戦力でもロジカルな戦略を採ってくるし、昨年あれだけ怪我人を抱えながら結果を出した所に、怖さを感じる。 以上のクラブを見ていると、今年のウラワが安閑とはしていられないのが良く解る。2強は昨年の雪辱に燃え、横浜は強豪の仲間入りを完全なものにしようと、足下を固めてくるだろう。そして名古屋は、秋田という“勝ち方”を知っている人材を迎えた事が、戦力以上の補強となる可能性がある。監督が交代したのも磐田だけであり、その磐田にしても一番磐田の事を良く知っている人材が就任した。戦術的な問題が発生する事は考えにくい。 そして一番厄介な問題が、それぞれのクラブの中軸に五輪代表の選手がいない事なのだ。今後どうなるか解らないけれど、ウラワには五輪に招集されそうな選手が4人いる。田中達也・鈴木啓太・山瀬功治・闘莉王。いずれもチームの中心線であり、彼ら無くしてチームの構築をなす事は出来ない。彼らがキャンプに参加出来そうもない事実を考えると、今年のウラワには厳しい現実が待ち受けている気がしてならない。将来的な観点から見れば、今年の経験は必ず役に立つ時が来ると信じているけれど、今年のウラワに過度の期待は禁物だと思っている。 ◇ヨハン・クライフ◇ 1.7久しぶりに、一冊の本を読んだ。中央公論から出ている「ヨハン・クライフ〜スペクタクルがフットボールを変える〜」というものだ。初版が2000年の5月になっているから、その時以来という事になる。その間、僕はオフトとの2年を経験し、それを踏まえてもう一度この本を読んだから、改めてクライフとオフトの共通性を感じた。戦術云々ではなく、フットボールに対するフィロソフィーに対して。 この本の中で、こんな下りがある。クライフがバルセロナを率いてチャンピオンズカップを戦う中で、マンチェスターユナイテッドに4−0で快勝した時がある。その時の事を振り返ってクライフは、試合前どの様なプランを立てたか端的に語っている。以下掻い摘みながら引用。 「ユナイテッドのセンターバック、ギャリー・パリスターとスティーブ・ブルースは、バルセロナのフォワード、ロマーリオとストイチコフのスピードを想像以上に恐れていた。そして、イングランドのクラブは、中盤より前で必要以上にスピーディーなプレーをする。前線に早くボールを入れようとするのだ。」 「バルセロナのトップはスペースがあるとより良い仕事をする。だから、この試合では高い位置からプレスを掛けるのを止めたんだ。相手のディフェンスはトップのスピードを恐れてラインを下げるし、中盤でボールを持たせれば攻め急いで前掛かりになる。それに対応する為、リベロのクーマンを少し下げた位置に配した。」 「結果、ロマーリオとストイチコフは沢山のスペースを得て、見方からは彼らの“足下”にボールが沢山入った。そして彼らは良く得点に絡んだ」 ざっと、こんな感じだったと思う。クライフ率いるバルセロナがとてもスペクタクルなフットボールを繰り広げたのは周知の通りだけれど、読み進める度になるほどと相槌を打つ回数が増えて行った。そして、読んでいる内に妙な既視感に苛まれた。これは何かと思い、必死に思い出す努力をして十数分、あっと思った。以前、マガジンかダイジェストかは忘れてしまったけれど、オフトと福田のインタビューに似たような表現があった事を思い出したのだ。その全文は良く覚えている。 (ホームで横浜マリノスに0−3と大敗した試合を指して)オフト:「あの試合は、開始5分でエメルソンがゴールポストに直撃するヘディングシュートを打った。始まって10分間は、とても攻めていた。でもそれは間違いだった」 福田:「それは?前掛かりになりすぎた?」 オフト:「そうだ。エメルソンも田中も、スペースがあって生きるフォワードだ。ペナルティエリアの中で体を張るタイプじゃない。だから、あの試合の様に、相手がフルメンバーで無くカウンターを狙っている様な状況で、あれだけ攻めてはいけないのだ。もっと後ろでボールを回し、相手を引き出さないと。」 まあ、当然と思う人もいるだろうし、そうでない人もいるだろう。僕は、この二つの話を見た時、今まで何となく引っかかる思いでいた事が凄く鮮明になって、感銘を受けた。選手のタイプによって攻め方を変えるのは当然で、その為にはどうすべきかをクライフもオフトは良く知っていた。フィールドをコンパクトに、ボールを保持し続ける、フォワードの為にスペースを作る。これだけでは無く、彼ら二人のフィロソフィーには、いくつもの共通項がある。この本を読んでそれがよく解った。 攻撃的なフットボールの意味する所は、前線に沢山の人数を送り込む事ではなく、如何に自分たちの長所を生かせるか考え実行し、それを継続し続けるかなのだ。事実、バルセロナの監督にクライフが就任してから彼らがリーグ優勝の栄冠を掴むまで、3シーズンという時間が掛かっている。そして、就任3シーズン目に初めての優勝を勝ち取ったクライフ率いるバルセロナは、その後4年間にわたってリーグを獲り続け、その合間にはチャンピオンズカップをも勝ち取った。まさに黄金時代。オフトとの年月が仮に続いていたとしたら、ウラワにも黄金時代がおとずれていたかも? なんて穿ち過ぎな考え方だろうか。 ◇クラブのカラー◇ 1.6ここ数年、それまでのバブル状態から一歩引いた状況になっているヨーロッパの移籍市場だけれど、それでも国家の枠組みを越えた移籍は活発だ。特にEU圏内に限ってみれば、その枠内に収まる国籍の選手達は、当該リーグの同国人とほぼ同様の扱いを受けられる様になっている。だから、特に大きなリーグと言われるスペイン・イングランド・イタリアの各リーグでは、所謂ビッグクラブほど(特にEU内の)外国人がスタメンの多くを占め、どこの国のリーグだか分からない様な状況が、ボスマン判決以降続いている。 そんな流動的な人的移動があるにも関わらず、未だに各国リーグの特色は、全く色褪せていない。世界中で情報の時間差が無くなり、コーチレベルでも人の移動が活発になっても、やはりスペインのフットボールはフラメンコや闘牛を思い起こさせる情熱的でリズミカルなものであるし、いつまで経ってもイタリアのカルチョはディフェンシブだ。ドイツのフースバルは、何と言っても質実剛健。 勿論、年々変化があるのは解っているし、例えばACミランのフットボールをカテナチオだと言うつもりも毛頭無い。ただ、リーグ全体を俯瞰した時に、華麗なパス回しのスペイン、猛スピードの展開を見せるイングランド、タイトなディフェンスのイタリア、という様な色づけをする事は間違いではないだろう。 確かに移籍は活発になったし、EU圏外でありながらも南米から選手の流入も相変わらず続いている。ただ、やはりどんなに選手が入れ替わったとしても、サポートする人間はその国々の人達だ。サポーターの意向がが全て反映されるとは思わないけれど、それでも少しずつ着実に、クラブを取り巻く環境はクラブのフットボールに影響を与えて行く。その流れは一直線では無く、右へ左へ、時には後ろに戻る事もあるだろうけれど、それを刻み続けてクラブの歴史となり、哲学となる。だから考えてみれば、百年の歴史があるヨーロッパの各リーグに特色があるのは当然だし、それが多少の事では揺るがないのも当たり前の話だ。これだけ外国籍選手が流入してくると、それが多少の事と言えるのかどうかは解らないけれど、少なくとも、その変化をも受け入れながら、また彼らは歴史を作っていくのだろうと思う。 日本のフットボールは、まだプロリーグが開幕してから11年の歴史しかない。でも11年の歴史は刻んできたのだ。既にクラブ毎の差は出来つつあるし、カラーが色濃く出てきているクラブもある。果たして、ウラワはこれまでどんな歴史を刻んで来たのだろうか。どんなフットボールを目指して歩んできたのだろうか。 ウラワはどこへ向かうべきなのか。その答えは、僕たちの中にもある。 ◇ヘディング◇ 1.5確かに、去年のウラワはヘディングでのゴールが極端に少なかった。そして、セットプレーからの得点も、殆ど無かった。それでは実際の所はどうなのか、ちょっと検証してみる事にする。 まず、昨年度のJにおける、ヘディングでのゴールランキングから。1位はまあ当然の如くガンバのマグロンで得点数は9点。次点が崔龍洙とウエズレイで5点。その次が5人いて、オゼアス。グラウ、大久保、久保、柳想鐵で4点。以下は3点の選手が続くのだけれど、特筆すべきはやはり柳想鐵の存在だろう。ほぼ右サイドバックでの出場ながら、結果として4得点。これは明らかにセットプレーからの得点だろうし(実際は解りません)、彼のヘディングの強さが際だつデータだ。更にマリノスは、ヘッドでの複数得点者が他に3点の中澤、2点の坂田とマルキーニョスが居て、頭だけで合計15点を叩き出している。逆にウラワはと言うと、ヘッドで複数ゴールを決めたのはエメルソンだけで、ゴール数は3点だ。その他、1点だけの選手はデータが無いので何とも言えないけれど、この時点で横浜とは5倍の差がついている。 では、この差はどこから出てくるのだろう。今度はアシスト数から見てみる。アシスト数は、どこのデータも曖昧だから信憑性のある数字は期待しないで欲しいのだけれど、1位は我が達也と名古屋のマルケス、そしてマリノスの佐藤由紀彦が10アシストで並ぶ。2位は、マリノスのドゥトラが9アシストで続く。以下、7アシストが3人いて清水の三都主、鹿島のフェルナンド、磐田のグラウ。6アシストがガンバの遠藤と鹿島の小笠原となっている。これを見る限り、マリノスは左右の佐藤とドゥトラが均等にアシストを記録していて、また鹿島の小笠原とフェルナンドのコンビもそれに続く。彼らに共通して言えるのは、プレースキッカーであるという事。達也やグラウ、そしてマルケスはアシストこそ多いものの、プレースキックを担う事は殆ど無く、専らラストパスでこのランキングに入っている。しかしマリノスの二人はサイドのプレーヤーであり、彼らの記録するアシストはクロスボールかセットプレーからのものが殆どだろう。 ここから見えてくるのは、ヘッドで得点を決める為にはヘディングが強い選手が居るだけでは駄目だと言うことだ。良質のボールを蹴る事の出来る選手と、ヘディングが強い選手が居て始めて、頭でのゴールが期待できるのだ。また、グラウと大久保がヘッドでのゴールを4点奪っている様に、一概に背が低いからといって頭でのゴールを期待出来ない訳でもない。エメルソンも3点を奪っている訳だし。 ウラワの場合、去年の試合を見ていれば明らかだけれど、やはり正確なロングキックを蹴る事の出来る選手が少ないし、セットプレーやクロスボールからの得点が少なかったのはそのあたりに原因があるのではないだろうか。オフトはセットプレーの練習をそれ程積極的に行わなかったらしいが、その理由の大きな部分を、キッカーの不在という事実が占めていたのではないかとも邪推してしまう。 因みに、昨年度のJリーグで、ウラワが直接フリーキックで得点を奪ったシーンはただの一度も無い。名古屋のウエズレイは一人で5点も取っているのに。犬飼さん、やっぱりキッカーの補強は急務かも知れませぬ! ◇昔のビデオ◇ 1.4実家から荷物が届けられた。結構な大きい箱で、中身は何かと楽しみに開けてみたら、そこはVHSのビデオテープで埋め尽くされていた。「邪魔だから捨てようと思ったけど、取りあえず送ります」という母親からの手紙と一緒に。 別に中身は期待に応えられる様な怪しいものではなく、僕が個人的に録りためてきたフットボールのビデオたちだ。WOWOWに加入した直後、嬉しさの余り毎週録りまくったセリエの試合とか、スカパーによるヨーロッパの主立った試合とか。そして、テレビ埼玉で中継されたウラワの試合が多数入ったビデオが、暇を持て余している僕の心を捉えてしまった。 本当なら片づけなくてはならないのだろうけれど、取りあえず見てからという事にして、ラベルに「98年リーグ戦」と書かれたビデオをデッキに入れ、頭から見る。小野伸二が新人として加入したその年の試合は、ハラヒロミ新監督の下4バックの非常に攻撃的なフットボールを見せ、ウラワは序盤から走った。 このビデオに収められていたのは、開幕の市原戦と、2戦目の今は無き横浜フリューゲルスとの試合。初戦から新人の伸二はトリッキーなプレーを連発し、当時は凄いなという感想しか抱かなかった記憶があるけれど、今冷静に見るととてもプレーが軽い。フィジカルコンタクトを極端に避けていて、簡単にパスを捌いている姿しか印象に残らなかった。伸二は今、明らかに進化している。 逆に、外国籍選手3人は、これはもうレベルが半端じゃない程高く、特に右サイドに君臨するペトロはあり得ない運動量で中盤を制圧し、クロスはとてつもない精度のボールを次々に入れてくる。プレースキックでは、チキと伸二がこれまた素晴らしい精度のボールを蹴り、中ではアルフレッド・ネイハイスが何度もマークをはねのけゴールへ突進する。この2試合を見る限り、攻撃的なスタンスをとっているのは明らかで、そのスタンスを明確にしたのが小野伸二とスピード豊かな大柴・岡野の2トップ。そして、そのスタンスを底から支えたのが、外国籍選手の3人だろう。 ただ、やはりディフェンスが疎かになりがちなのはこの2試合でも既に判って、ネイハイスが必死にセンターを守るものの、中盤の構成が福永の1ボランチで、あとはペトロとチキがワイドに開いて伸二がトップ下だから、どうにもプレスが掛からない。また、確かに攻撃的なフットボールなのだけれど、岡野と大柴の2トップはボールを収めるという事を知らないのか、殆どの場面でスペースへボールを要求し、優れた中盤を生かし切れない形も目についた。翌年、ポストプレーヤーを監督が欲したのも解らなくは無い。 確かこの年は年間通して優れた成績を残したのだけれど、中軸の選手が抜ければ翌年の様な成績になるのは予測出来た事なのかも知れない。今言っても仕方の無い事だけれど。ただ、この年の様な縦に早いフットボールはそれなりに魅力的だし、見ていて面白いだろうけれど、それを行うには選手の力量も重要だし、何より監督の手腕が問われる。今年、ギドがどんなフットボールを目指すのか非常に興味深いけれど、昨年までの2年間でオフトが築き上げたポゼッションをどうにか上手く生かして欲しいなと考えている。 そうして、余りの懐かしさにはまり込んだ僕は、次のテープを探し当て続けざまにデッキへと押し込む。とんでもなく散らかった部屋の隅でテレビと睨めっこしている僕の後ろには、鬼の形相で立ちすくむ嫁の姿が・・・ ◇テレビを見るしかない日々◇ 1.3気がつけばもう3日、風邪と格闘していたらあっと言う間に新年はやってきてしまいました。休み中にやっておこうと考えていた事の1割も出来ず、年賀状も未だ出しそびれている人がいるくらいで、如何に日頃の体調管理が大事なのか考えさせられた年明けでした。そんな中、昨日だったかBSで五輪代表の山本監督のインタビューを放送していて、ぼうっとそれを見やっていたら、やはり彼らも選手の体調管理には人一倍気を遣っている様子が窺えました。 今回の五輪予選は2カ所集中開催で、特に中東アウェーの時は6日間で3試合を行うという苛烈なスケジュール。だから「往路の飛行機で風邪をひく選手が居たとすると、その選手はアウェー3試合とも出場を諦めなくてはならなくなる。だから、飛行機の中のコンディション調整には最新の注意を払っている」などという内容でした。まあ、当たり前の事と言えばそれまでなんですが、自分が風邪をひいていただけに「首周りから熱が逃げるから、飛行機の中ではフードのついたスウェットを着させ、尚かつ水分補給を続けさせる」といった下りには非常に納得させられました。 まあ、肝心の戦術的な面で問題を多く抱える山本監督ですから、選手が万全の体調で望んだとしても厳しい戦いになったりする可能性も高いので、コンディション調整はそこそこに早くまともなチームを作って下さい。ウラワ側としては、沢山の選手を貸し出す事になるのだから、怪我無く良い経験を沢山積んで、帰ってきて欲しいと思ってます。 一日中寝ているものだから、昨日は既に時間の感覚が麻痺していて、今度は深夜CX系で放送された「ワールドカップへの夢」という番組を朦朧としながら見ました。小野・稲本・高原という同世代で海外リーグに活躍の場を得ている選手達にスポットをあてた番組で、やりすぎだろうと思うくらい彼らに密着した取材で構成されていて、それなりに見応えがありました。彼らは皆移動の問題を抱えていますが、稲本の口からはこんな言葉が聞かれました。 「移動は大変だけれど、世界中の代表選手で完璧なコンディションで代表戦を戦っている選手は殆どいないし、僕らは国を背負って戦うという名誉があるのだから、移動が大変などとは言っていられない。」 かいつまんで言えばこんな感じで、今期のウラワは多くの代表を抱えて厳しい戦いになるでしょうし、選手達も大変でしょうが、それらの経験全てをプラスに考えていって欲しいと思います。特に達也や闘莉王あたりは、上手くいけば五輪からフル代表までステップアップする可能性がありますから。 そんな訳で、新年初のまともな更新はテレビの話に終始してしまった訳ですけれども、一応体調は復活傾向にありますので明日からはいつも通りの更新ペースに戻ります。あと、戦術議論板の方はただいま作業中でして、完成次第ここでご連絡差し上げようと考えています。予定では今日の夜あたりに出来ればと思ってますので、そちらもどうぞ宜しくお願いします。 えー、作業が一通り終了しました。新しい掲示板サイトはここになります。デザイン等は全く適当なので、これから少しずつ手直ししていきたいと考えております。宜しくお願いします。 ◇謹賀新年◇ 1.1皆様、明けましておめでとう御座います。天皇杯は見事に磐田がかっさらってくれて、気分の悪い年明けでは御座いますが、皆様は如何お過ごしでしょうか。 昨年末から、元旦には色々始めるなどと吹聴して回っていた私ですが、日頃の行いが悪いせいか大晦日の朝からたちの悪い風邪に冒され、熱に魘される時を過ごしております。頭も回りませんので、取りあえず新年のご挨拶だけさせて頂いて、また床に伏す事に致します。諸々の更新は、体調の回復を待って行いますので、気長にお待ち下さいませ。 それでは、本年も宜しくお願いいたします。 |