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最近の日記::◇新説・赤き血のイレブン◇

 どう考えても行ける筈がなかったし、その予定もしていなかったのだけれども、先週末になって急に翌週の視界がクリアになり、半ば無理矢理に上司へ代休の申請をぶつけてみたら、存外簡単にOKが出てしまい、あらら自分が会社でどんな位置にいるのかが朧げながらに見えてきて、それはそれで首筋に少しひんやりとした感覚を与えてきたけれどもはやそんな事が気になる訳もなく、頭の中でいそいそと行程を練り始めた。

↓ここから続き

 東名をひたすらに西へ西へ走り続けてたどり着いた三河の国にある素晴らしいスタジアムは、既に赤い奴らが楽しげに占拠していて、果たしてこの試合が本当に世界大会なのかと疑わしくなった。人様のスタジアムをホームとして使用させてもらう事に違和感を覚えながらも、北と南に分かれてピッチを挟んで応援する様はその渦中に居てもその混沌が気分を高揚させる効果を少なくとも僕は感じて、やはりリーグとはまったく異なる環境なのだという認識を持った。

 選手は上手く切り替えられたらしく、驚くほど基本に忠実に、アグレッシブにプレスを続けて試合を支配しようとする欲求を具現化した。啓太と阿部で組んだドイスボランチは、リーグ戦で見せるポジショニングより数メートル前に位置して幾つものインターセプトを見せ、特に阿部は、浦和の選手が苦手とするプロフェッショナル・ファールを含め、これぞボランチという仕事を淡々とこなしていた。やはり彼はここが本職なのだ。

【画像】2007 クラブワールドカップ 準々決勝

 前半の早い段階にあったワシントンの惜しいヘディングシュートが枠を捉えられず、長谷部の信じられないシュートミスを経ても、期待感がどんどん大きくなっていくのを感じた。この流れならば、絶対に点は取れる。そう信じこんだ矢先、相馬の仕掛けから永井の先制点が生まれ、本当に久しぶりにスッキリとした勝利を得られた。浦和の得点の一つ一つが、体内へドーパミンを行き渡らせ、時が経つにつれ長距離クルマを運転してきた疲労感がすぅーっと消え去っていった。得点と勝利に変わるクスリは、やはりちょっと見つからない。

 セパハンから今期2度目の勝利を奪った事で、セミファイナルが見えた。あの、ACミランとの戦い。即座に実感する事が難しい、イタリアのクラブチームとの本気試合。

 僕がフットボールに興味を持ち始めた90年代初頭、ACミランは正に世界トップのクラブだった。89年・90年とトヨタカップを連覇した当時のチームは、ゾーンプレスの信奉者アリーゴ・サッキに率いられ、最もモダンなフットボールをするクラブだった。ボスマン判決以前の欧州クラブは、今ほど外国籍選手を気軽に入団させられた訳じゃなく、セリエAも同様に確か外国人枠は3だった。その3つを埋めていたのがフリット・ライカールト・ファンバステンのオランダトリオで、その他のスタメンもほぼ固定されて戦っていた。

 89年のトヨタカップで10番を背負いセンターハーフを勤めていたのが、現監督のアンチェロッティであり、レフトバックに入っていたのが、現キャプテンのパオロ・マルディーニ。派手なオランダトリオの活躍ぶりが大きく報じられることが多かったけれど、脇を固めるイタリア人選手の脇役っぷりがまた素晴らしく、ユーべ好きを自認していた僕としても、ミランがトヨタカップでやって来ると密かに応援していたものだった。ミーハーだし。

 そんな強いミランが、1993年にまたトヨタカップで来日した。監督はサッキからカペッロへ変わり、オランダトリオも四散して選手の顔ぶれもかなり変わっていたけれど、バレージを中心としたラインディフェンスは健在であり、欧州クラブにかぶれていた僕はミランの勝利を信じて疑わなかった。相手は、ブラジルから来たサンパウロ。結果だけを見れば、あの強固なディフェンスを誇るミランが、3失点を喫しての敗戦。目の前の出来事が、信じられなかった。

 そして今その試合を振り返ると、得点者を見て驚くよ。

  • サンパウロ:パリーニャ、トニーニョ・セレーゾ、ミューレル
  • ミラン:マッサーロ、パパン

 何と、5得点のうち、3点はその後Jリーグでプレーした選手が挙げている。また、サンパウロではレオナルドや清水にいたロナウドなどもスタメンで出場していたっけ。ブラジル人のウイニングメンタリティ、そしてトヨタカップへ懸ける強い想いは、僕の想像の範疇には無い。そしてミランは、この大会で敗戦を喫して以降トヨタカップで勝てなくなってしまった。ならば今年も。

 仕事絡みで、今日の試合へは行くことが出来ない。もう1ヶ月前から判っていた事なのに、直前になって悔しさが更にこみ上げてくる。昨日、国立でボカの試合を見てしまったから、余計に。この舞台に浦和が立てる。この幸福を、ただの受け止める幸せでとどめるのではなく、自分たちの大会と呼べるくらいにならなければ。今日は、その試金石になるんだろうと思う。

 行ける方々、どうかミランに死ぬ気でブーイングしてきてください。浦和の誇りをぶつけてきてください。挑戦者の意識は大事だと思いますが、やっつける気持ちが無ければ何も始まりません。どうか、よろしくお願いします。

コメント(2)

コメント565mitsu(みつ)

豊田に参戦されたんですね。
羨ましいです。

  • URL
  • 2007/12/13 12:34
コメント566うら@管理

>mitsu(みつ)さん
行ってきました!
ついでに言うと、昨日も大枚叩いて(笑

  • URL
  • 2007/12/17 14:07
コメントしてやってください。
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  • 2008年、浦和にとってそれまでの年と一番異なったのは、アジアの舞台での試合が組み込まれたこと。その緒戦、ペルシク・ケディリをホームに迎え3-0というスコアであっさりと下し、その道のりの遠大さに気付けなかったのが、今となってはもう懐かしい。
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  • 遂にやってきたPS3版。やはりグラフィック面の進化は著しく、収録されたスタジアムが減ってしまったのは残念だけれども、全体的なクオリティは格段に高まっている。映像だけでなく、スタジアム内の音響効果も素晴らしい再現性なのに驚いた。
    PS2版とPSP版は、データを連携できるらしい。出先でマスターリーグ。これぞユビキタス社会(笑)
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